統合アンチマネー・ローンダリング (AML)クラウドサービス『Oculineo®』の稼働開始

　株式会社ＮＴＴデータ四国（本社：愛媛県松山市、代表取締役社長：三木隆弘、以下：ＮＴＴデータ四国）は、2024年3月より、システム運用監視等を含めたAML対策のトータルソリューション『統合AMLクラウドサービス(Oculineo：オキュリネオ)』の稼働を開始しました。

　Oculineoは、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策で求められるシステム機能を具備したNTTデータルウィーブ株式会社の「Oculus®シリーズ」をNTTデータ四国のクラウド環境上に構築し、複数の金融機関にご利用いただく共同利用型システムとしてご提供するサービスです。

　また、導入やシステム運用・監視も含まれているオールインワンサービスとしてご利用いただくことができます。

　これにより、金融機関がオンプレミスにてAML対策システムを導入・運用することと比較して、より早く、安価で継続的にマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に取り組むことができます。

　「Oculineo」は①フィルタリング、②モニタリング、③顧客管理の3サービスからなり、株式会社愛媛銀行様にて①～③すべてを、株式会社広島銀行様および株式会社ふくおかフィナンシャルグループ様（株式会社福岡銀行様、株式会社十八親和銀行様、株式会社熊本銀行様）にて①をご利用いただいております。

背景

　犯罪者・テロリスト等につながる資金を断つことは、日本及び国際社会でも重要な課題となっており、マネロン等対策の重要性がこれまでになく高まっています。

　2021年8月に公表されたFATF^（注1）による審査の結果、日本のマネロン等対策は一定の成果を上げていると認められたものの、さらに対策を向上させるため、金融機関に対する監督・検査などに優先的に取組むことが必要とされました。

　金融機関においても、年々複雑化・高度化するマネロン等の手口に対する早期対応、および既存AML対策システムへの機能改修負担や運用対処による人的負担など、金融機関個々で対応する場合の負担増大が大きな課題となってきております。

　NTTデータ四国はこれら課題を解決するために、300以上の金融機関で実績を持つ「Oculusシリーズ」の共同利用型サービスとして「Oculineo」をご提供することとしました。

　これにより、金融機関ではAML業務の高度化とシステム導入・改修・運用費用の低減を実現できます。

図１．Oculineo概要図

概要（特長）

■ 金融機関によるハードウェア・ソフトウェアの調達が不要

AMLシステムの基盤としてAWSを利用しており、既にOculus構築も完了しております。
これにより、サーバーやソフトウェア等の調達が不要となるため、イニシャル費用の低減が可能です。
また、ソフトウェア等の保守期限切れによる更改も不要となるため、ランニング費用の平準化が可能です。

■ システム運用・監視の負荷軽減

通常のサーバー運用（死活監視、障害監視等）に加え、各ソフトウェア等の運用・監視（エラー監視等）も含むオールインワンサービスであるため、システム運用・監視を含めたサーバー運用の負荷軽減が可能です。

■ AIスコアリングへの連携がスムーズ

2025年4月より利用開始となるマネー・ローンダリング対策共同機構提供のAIスコアリングについても、接続調整を行なっており、安価に利用可能です。

■ グローバルな視点で、マネロン・テロ資金供与対策の高度化を支援

Oculusは、金融機関が求めるAML業務に必要なシステム機能を充足した三つの製品（Oculus®-filter、Oculus®-monitor、Oculus®-CDD）で、多様化する不正取引の抑止とAML業務における負荷の軽減を実現します。

今後について

NTTデータ四国は、2025年度までに12サービスの利用を目指します。

注1　Financial Action Task Force
　　 マネー・ローンダリング・テロ資金対策の国際基準（FATF勧告）を策定し、その履行状況について相互審査を行う多国間の枠組み。

注2　商標について
　＊「Oculus®」 「Oculus®-filter」 「Oculus®-monitor」 「Oculus®-CDD」は、NTTデータ ルウィーブ株式会社の登録商標です。
　＊「AWS」 「Amazon WEB Services」は、Amazon.com,Inc.またはその関連会社の商標です。
　＊その他、商品名、会社名、団体名、システム名、製品名は、各社の商標または登録商標です。